動物病院の業務とその効率化。運営課題を解決するサービスの紹介と、自動精算機による会計自動化のメリットを解説

動物病院の業務とその効率化。運営課題を解決するサービスの紹介と、自動精算機による会計自動化のメリットを解説

動物(おもにペット)のお医者さんとして、動物のケガや病気の診療、健康管理のサポートなどを行う施設となる動物病院。獣医療とその周辺サービスはヒトへの医療と同じように年々進歩しています。


しかし、獣医師・動物看護師の人材不足やスタッフの業務負荷など、動物病院の運営やオペレーションには多くの課題があると言われています。


ここでは、動物病院の多岐にわたる業務内容と課題をまとめ、業務課題を解決に導くツールを紹介したうえで、医療業界全般への導入が進む「自動精算機」にスポットをあてて、導入メリットを解説します。

動物病院の業務内容

動物病院の主たる業務は獣医師による診療ですが、診療を支える動物看護師の業務は多岐にわたります。その業務内容をみてみましょう。

動物看護師の業務

①問い合わせや受付対応
電話やメールでの問い合わせに対応し、診療の予約管理を行います。また診察前の受付にも対応し、病気やケガをした動物を連れて訪れた飼主から話を聞き、状況を把握して獣医師に伝える役割もあります。


②診療前と診療中
診療前に診察室の消毒を行い、清潔な医療環境を整えます。診療中には、動物が安心して治療を受けられるように診療や検査の補助、検温や体重測定、手術や検査器具の準備などを行います。


③診療後
カルテの整理と会計手続き、飼い主への診療内容や処方箋に関する説明などを行います。


④入院中の動物のケア
容態の確認、食事の世話、ゲージの清掃などを行います。ケガや健康が回復した動物の散歩も業務のひとつです。

動物病院の運営課題

動物病院を運営していくうえでは、さまざまな課題が生じますが、獣医師・動物看護師の慢性的な人材不足によるスタッフの業務負担が大きな課題となっています。また、コロナウイルスに端を発した感染症対策として、非対面・非接触対応や院内の混雑緩和への対策が求められています。


人材不足
⇒ 省力化、業務の効率化が必要


非対面・非接触対応、院内混雑の緩和対策
⇒ 接触機会の低減、待ち時間短縮への対応が必要

動物病院の運営課題を解決するツール

人の手で行っている多くの作業を補助するデジタルツールを活用することにより、業務の負担軽減や作業の効率化を図り、動物病院が抱える運営課題を解決することができます。


①電子カルテ
医師が診療の経過を記入する紙のカルテを、パソコンなどを使って電子的なデータとして編集・管理し、データベースに記録するシステムです。カルテへの記録が楽になり、顧客管理機能によって受付業務の軽減にもつながります。


②診療予約管理サービス
診療予約などをオンラインで受付・管理することができるサービスです。事前問診や飼い主へのメッセージ送信などの機能を提供するものもあります。


③電話自動応答サービス
問い合わせ内容によって電話による受付方法を割り振るサービスです。スマホへの通知機能や、診療時間・休診日などのよくある問い合わせには自動応答する機能などが提供されているものもあります。


④自動精算機・セルフレジ
診療費の支払い、つり銭の受け渡し、日々の締め作業など、一連の会計業務を自動化することができる機器・端末です。金銭を直接授受する必要がなくなるので、業務の効率化や会計の待ち時間短縮につながります。

動物病院へ自動精算機を導入するメリット

ここからは業務負担が大きく、多くのスタッフがストレスと感じている会計業務のセルフ化・自動化を実現する、自動精算機にスポットをあてて、動物病院へ自動精算機を導入するメリットを解説していきます。


最近では、コンビニやスーパーなどの日常的に利用する店舗への導入も進んでいることから、自動精算機やセルフレジを見かける機会や利用する機会が増えたと感じる方も多いのではないでしょうか。


医療業界においても、業務効率化や省人化対策として病院やクリニックへの自動精算機の普及が進んでいますが、動物病院においても上述の運営課題を解決する方法として、導入するメリットが多くあります。

会計業務の省人化・省力化

自動精算機は、飼い主さま自身が端末によって支払いを行うため、スタッフの金銭授受が不要となり、会計業務の省人化・省力化を図ることができます。

キャッシュレス決済への対応

現金での支払いに加えて、クレジットカードをはじめ電子マネー、QRコード決済などの「キャッシュレス決済」に対応している端末を導入することで、飼い主さまのニーズに沿った支払方法を選択することができます。また、急な来院で現金の用意がなくても診療費を支払うことが可能となります。

会計待ち時間の短縮

窓口での金銭授受がなくなることや、キャッシュレス決済での会計処理は現金支払いに比較して会計時間が短くなることから、会計待ち時間が短縮され、院内混雑の緩和にもつながります。

違算金・会計ミスを低減

自動精算機の導入によって、スタッフの釣り銭の渡し間違いや入力ミスなどを削減できるので、違算金・会計ミスを低減することができます。

会計締め業務の簡略化

自動精算機は、レジの締めのような売り上げ管理作業を自動で行うことができるため、煩雑な確認作業が不要となり、スタッフの業務時間短縮とストレス緩和につながります。

院内業務の質とホスピタリティの向上

会計業務に関わる時間が短縮されるので、その他の院内業務に割り振る時間が増えることで業務の質が向上し、またスタッフが飼い主さまや動物病院にとっての患者であるペットに向き合う時間が増えることで、ホスピタリティを高めることができます。

自動精算機導入のデメリット

①導入費用がかかる
さまざまな運営課題を解決に導くことができることから、費用対効果は高いものの、導入時にはある程度の費用が発生します。


②設置場所の確保
動物病院の施設規模にあわせて、省スペース・コンパクトな自動精算機が提供されているものの、受付近くや待合室に端末を設置するためのスペースを確保する必要があります。


③利用者のサポート
自動精算機を導入後、利用者である飼い主さま自身で会計を行っていただくために、一定期間スタッフのサポートが必要となります。

動物病院のDX推進で運営課題を解決

人材不足やスタッフの業務負荷など、動物病院の運営やオペレーションには課題が多くあります。しかし、これらの課題を解決するために、動物病院の業務を踏まえた専用サービスも提供され始めています。


今回は特に「自動精算機」にスポットをあててご紹介しましたが、アルメックスでは動物病院向けの経営管理システム提供企業との共同開発により、システム連携した動物病院向け自動精算機を提供しています。


会計業務は業務負荷も大きく、ストレスを感じているスタッフも多いと言われています。自動精算機の導入によって省力化を図ることで、これまで会計業務にかけていた時間を飼い主さまやペットと向き合う時間や、獣医療そのものへ従事する時間に充てることが可能となります。ホスピタリティと診療の質の向上、スタッフ満足度アップのためにも、自動精算機の導入を検討してみてはいかがでしょうか。