自動精算機の価格相場と導入メリット:ランニングコストや機種選定のポイントを解説

自動精算機の価格相場と導入メリット:ランニングコストや機種選定のポイントを解説

この記事では、事業オーナーや施設責任者が気になる自動精算機の価格相場と、そのメリット・デメリットについて解説します。また、価格を抑えて導入する方法や、選ぶ際に確認すべきポイントについても詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。

自動精算機とは

自動精算機とは、お客様が自己精算を行うための機器であり、精算・会計担当者との対面を必要としません。診察券や受付票に記載されたバーコードを読み取ることで、支払金額の表示や領収書・明細書の発行、釣銭の返金など、精算・会計に関連する一連の手続きを自動的に行います。このような機器の導入により、医療機関は精算・会計業務の必要性を軽減し、業務効率化や人手不足の解消、待ち時間の短縮につながります。また、対面での接触が不要であるため、感染症対策にも効果的です。

POSレジとの違い

POSレジとは、販売した商品の情報を記録・集計するシステムを搭載したレジのことです。商品情報はバーコードで読み取られ、その時点で即座に記録・集計されるため、リアルタイムで売上情報を分析することができます。自動精算機との主な違いは、会計担当者の必要性です。POSレジでは会計担当者が作業を行いますが、自動精算機は自己精算を行うため、会計担当者が必要ありません。

自動釣銭機との違い

自動釣銭機とは、会計時に現金の受け取りや釣銭の返金を自動的に行うシステムです。この機器を使用することで、正確な預かり金や釣銭を返すことができ、会計作業をスムーズに進めることができます。自動釣銭機も、会計担当者の介在が必要となる点が自動精算機と異なる点です。また、自動釣銭機では領収書や明細書の発行も会計担当者が行うため、完全な自動化はできません。

自動精算機を導入するメリット・デメリット

自動精算機を導入するにあたって、知っておきたいメリット・デメリットについて解説します。

メリット

1.業務効率化: 自動精算機により、お客様が自己精算を行うことで、会計担当者の負担を軽減できます。これにより、人員配置や業務の効率化が図れます。

2.従業員の負担軽減: 自動精算機により、従業員は会計業務に費やす時間を削減することができます。そのため、より多くの時間を患者対応や他の重要業務に充てることができ、ホスピタリティ向上にもつながります。

3.エラーの低減: 自動精算機は精密な計算を行い、釣銭や預かり金の計算ミスなどの人為的なエラーを大幅に削減できます。正確な精算が行われるため、信頼性の向上と誤差の軽減が期待できます。

4.顧客満足度の向上: 自動精算機により、会計待ち時間を短縮できます。お客様は迅速かつスムーズに精算を完了させることができ、ストレスや不便を感じることなく、より良い顧客体験を提供できます。

デメリット

1.導入コスト: 自動精算機の導入には初期投資が必要です。機器本体の購入費用やシステムの設置費用がかかるため、予算の確保が必要です。特に大規模な導入やカスタマイズが必要な場合は、より高額な費用がかかることもあります。

2.技術的な問題: 自動精算機の導入には適切な技術的な知識や設定が必要です。システムの導入やトラブルシューティングに関して、十分なサポートや研修が必要となります。技術的な問題や障害が発生した場合、専門知識を持つスタッフや外部のサポートを必要とすることがあります。

3.一部の顧客への対応: 自動精算機は操作に慣れていない一部の顧客にとっては使い方が難しい場合があります。特に高齢者やデジタルに不慣れな方にとっては、操作方法や画面表示の理解に時間がかかることがあります。そのため、対面でのサポートが必要な場合もあります。

4.設置スペース: 自動精算機は床またはカウンターに設置するタイプがあります。導入する施設のスペースに合わせて設置場所を検討する必要があります。スペースの確保や機器の配置によっては、設置が制約される場合もあります。

自動精算機の価格相場

自動精算機の価格相場は、一般的に1台あたり200万円から550万円程度です。ただし電子カルテやレセプトコンピューターなど他のシステムとの連携やオプション機能の追加など、カスタマイズや特別な要件がある場合は、追加費用が発生する場合があります。

価格は導入する施設や業種によっても異なる場合があります。以下では、おもな2つのケースについて説明します。

コンビニエンスストアやスーパーなどの場合

コンビニエンスストアやスーパーマーケット、ディスカウントストアといった、レジ対応の回転が早い店舗の多くでは、セミセルフレジが採用されています。セミセルフレジは、商品のバーコードスキャンは従業員、代金の精算はお客さまが行うシステムです。

導入する際は、登録機と精算機が必要になります。
・登録機の価格相場は100万円から150万円程度です。
・精算機の価格相場は200万円から300万円程度です。

クリニックやホテルなどの場合

クリニックやホテルなどの場合は、おもに自動精算機が使用されます。施設ごとの業務フローに合わせてカスタマイズが可能で、飲食店、ゴルフ場、アミューズメント施設などさまざまな施設でも導入が進められています。自動精算機は登録機と精算機が統合されているため、格相場は200万円から550万円程度です。

以上の価格相場は一般的な目安であり、具体的な製品や機能によって変動します。

保守メンテナンス・ランニングコストの目安

自動精算機を導入すると、メンテナンスやトラブル対応のためのランニングコストが毎月発生します。一般的な目安として、保守メンテナンス費用は月額5万円程度が考えられます。これにはシステムの保守、定期点検・修理、ソフトウェアのアップデートなどが含まれます。また、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済などの利用に際しては、決済手数料も考慮する必要があります。決済手数料は、業者や取扱金額によって異なるため、具体的な金額については導入する業者や決済プロバイダとの契約内容によって決まります。

業者によって提供される保守メンテナンスのサポート内容や扱える決済手段が異なる場合があります。また、トラブル時の対応やサポート体制についても確認することをおすすめします。なお、具体的な価格や条件については、個別の契約や交渉によって決まるため、詳細な打ち合わせや契約内容の確認が必要です。

自動精算機の価格を抑えて導入する方法

価格を抑えて導入する方法としては、以下の2つのアプローチがあります。

リースを検討する

一括購入に比べて初期費用を抑えることができる方法です。リース契約を通じて機器を利用するため、数百万円といった一括購入の負担を回避できます。リース料金を毎月の支払いで分散させることにより、資金繰りの負担を軽減できます。ただし、長期間にわたってリース料金を支払うことになるため、総支払額が購入価格を上回る場合も考慮して検討する必要があります。

補助金・助成金を活用する

自動精算機の導入には、国や各自治体が提供している補助金や助成金を活用することができる場合があります。これらの制度を活用することで、導入費用の一部を補助してもらえる可能性があります。ただし、補助金・助成金の申請には審査や条件があり、必ずしも支給されるわけではありません。自社の業種や地域に適用される補助金や助成金を調査し、要件や申請手続きを確認しましょう。また、補助金・助成金の内容や交付額は異なるため、自社に最適なものを選ぶことが重要です。

自動精算機を選ぶ際に確認するポイント

自動精算機を選ぶ際には、対応業種、決済手段の対応や紙幣の豊富さ、機能数・連携方法やサポート・保守などこれらのポイントを考慮しながら、自社のニーズ・運用に合った自動精算機を選ぶことが大切です。

対応業種

自社の業種に対応しているかを確認しましょう。業種の独自の会計ルールを考慮して開発された自動精算機の方が、利便性が高いためです。開発段階から業種を絞っている自動精算機や、業種に合わせてカスタマイズできる自動精算機があります。検討段階で自動精算機を比較して、施設や特徴に合っているかを確認することが大切です。

決済手段の対応

自動精算機は、現金だけでなくクレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、さまざまな決済手段に対応しています。自社で導入したい決済手段が利用可能かどうかを確認し、顧客の利便性を考慮しましょう。

紙幣の豊富さ

自動精算機は現金の受け入れやお釣りの返却も行います。導入を検討している機種が5,000円や1万円に対応していない自動精算機の場合は、窓口で両替業務が発生する可能性があるため、扱える紙幣の種類も確認しましょう。決済手段が豊富であるほど、支払いがスムーズになり、お客さま満足度が高まります。

機能数・連携方法

自動精算機にはさまざまな機能があります。例えば、売上データの集計や在庫管理など、業務効率化に貢献する機能があるかどうかを確認しましょう。また、他のシステムやデバイスとの連携ができるかどうかも重要です。

サイズ

自動精算機には、カウンターに置くコンパクトな卓上型と、自立する床置き型の2種類のサイズがあります。機器によってサイズは異なるものの、あまりにスペースを取る場合は、動線を妨げる可能性があります。スペースに合わせた、最適なサイズの自動精算機の設置を検討しましょう。

操作性

扱いやすいかという操作性も大切です。会計のたびに会計担当者の説明が必要な自動精算機では、導入した意味がありません。子どもから高齢者まで、すべての人が使いやすい端末かどうかを確認しましょう。表示する文字の大きさや、案内表示がわかりやすいかどうかは、実物を見て確認すると安心です。

サポートと保守

導入後のサポートや保守体制も確認しておきましょう。故障やトラブル時に迅速かつ適切な対応を受けられるか、保守契約内容や費用についても確認しましょう。

まとめ

自動精算機の価格相場は1台あたり200万円から550万円であり、ランニングコストとして月額約5万円が発生します。自動精算機を導入する際には、対応業種、決済手段の対応や紙幣の豊富さ、機能数・連携方法やサポート・保守など、これらのポイントを考慮し、自社のニーズ・運用に合った自動精算機を選ぶことが大切です。

アルメックスの自動精算機は、40年の販売実績と幅広い業種での導入実績があり、自動精算機の企画、開発、製造、販売、アフターメンテナンスまで一気通貫でサービスをご提供できます。信頼性と安定性に優れており、搭載される機能も豊富でさまざまな決済方法に対応しています。さらに、コンパクトサイズの廉価版からハイスペック機種まで取り揃えています。施設や用途に応じて最適な自動精算機をお選びいただけます。
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<執筆者プロフィール>
・執筆者名:内田浩樹
・所属会社:株式会社アルメックス
・部署名:構造改革本部企画部
・経歴・保有資格:
  株式会社アルメックスに新卒入社し、入社24年目になります。
  入社後、営業部門で3年間、開発部門で10年間、経営企画で7年間の経験を積みました。
  現在は、構造改革本部で4年目を務めながら、自社利用システムの導入と運用を担当しています。
・保有資格:
 マーケティングビジネス実務検定B級
 簿記2級
 第2種電気工事士
 普通自動車免許