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第2回
株式会社プラスエフ建築設計室 主幹
桑原 義弘

今回お話を伺ったのは、ホテルの設計を数多く手がけていらっしゃる株式会社プラスエフ建築設計室の主幹、桑原義弘様です。桑原様は第1回のこのコーナーでご紹介した「ホテル ココ・グラン高崎」の企画・設計・デザインをされています。これからの時代に必要とされるホテルへの新しい挑戦についてお聞きしました。

ココ・グラン高崎内装

桑原 義弘 (yoshihiro kuwahara)

ロケーション

株式会社 プラスエフ建築設計室

■主な作品
渋谷「 party bar9」、東京・横浜「deep blue」、
全国「WATERHOTELシリーズ」等。
今回の新業態ホテル「HOTEL COCOGRAND 高崎」をプロデュース。

〒105-0021 東京都港区東新橋2-18-3 ルネパルティーレ汐留1102
TEL : 03-3437-7111 FAX : 03-3437-7110
URL : http://plusf.co.jp E-mail :f@plusf.co.jp
主幹 桑原義弘 一級建築士事務所 東京都知事登録第30769号
創業1988年8月

――「ホテル ココ・グラン高崎」の建築にかかわられたきっかけは?

ココグラン高崎内装00「ホテル ココ・グラン高崎」のオーナーさまから、「まったく新しいカテゴリーのビジネスホテルを創りたい」とご相談されたのが、このプロジェクトに関わるきっかけでした。当時、高崎駅周辺には23軒のビジネスホテル・旅館があり、それら既存の施設と明確に差別化する必要があったのです。しかも、ホテル建設地はこれから再開発が進んでいくエリアですから、やりがいのあるプロジェクトだと思いました。

――「ホテル ココ・グラン高崎」のコンセプトは?

ココグラン高崎内装01 弊社はこれまでに、ホテル・レストラン・BARなどの商業施設を中心に、テーマとして自然をモチーフにして作品を手掛けてきました。「ホテル ココ・グラン高崎」も その方向性は変わらないのですが、単に木・石・水などの自然素材を使用するだけではなく、その立地(高崎駅前)や地域(群馬県高崎)の特色を全面に出し、それらを空間創りと融合させる事を心掛けました。具体的には、地元の樹木や石などの建材を空間の随所に取り入れたり、群馬県産の安心で上質な旬の食材や調味料まで使用し、“地元色を全面に出したホテル”をコンセプトに創りました。 日常とは異なる自然な空間を建物内で楽しんでもらい、訪れるたびに心から癒されるホテルを目指しました。結果、地元の方々をはじめ、他地域の多くのお客さまに支持されているのだと思います。

―― ホテルの特徴を挙げていただくと?

ココグラン高崎内装02 一番の特徴は、自然と一体になれる2Fのロビーではないでしょうか。ビジネスホテルというカテゴリーでは考えられない空間のスケールを持っています。私はいつでも「お客さまをどう感動させるか」という観点で企画・設計をしています。「自分がこの空間にいたら楽しいと感じるか?」「もっと新しい提案はないか?」というポイントを常に検証しています。

エントランスからいったんロビーに足を踏み入れると、足元には小川のせせらぎが流れ、アースカラーで構成された広い空間が目の前に広がります。空間の各所に、地元群馬の樹木や緑を取り入れることで、“庭がロビーで、フロント・レストラン・BARがある”という空間です。 昼間は壁・天井がガラス張りのサンルーフからいっぱいの自然光が差し込み、空間を包み込みます。昼、夕方、夜と照明シーンを変えて1日の変化も演出しています。昼間の開放感とは違い、夜は落ち着いた空間が楽しめます。また、日々変わる自然光や樹木、冬期間に使用する炎が見える暖炉など、春夏秋冬の四季を感じていただけるホテルを目指しました。

―― その空間にアルメックスの自動精算機を導入されていますが?

ココグラン高崎内装03 フロントの両サイドに2機設置しました。これはお客さまの導線を考え、チェックアウトの際にスムーズに会計を済ませられ、気持ちよく出発してもらうための配慮からです。また、自動精算機はホテルの空間とマッチするように、アルメックスさんにアースカラーを指定しカスタムオーダーしたものです。自動精算機がロビー空間に溶け込むよう工夫しています。

―― 客室の特徴は?

ココグラン高崎内装04 119室ある客室は、スイートルーム7室、和室2室、その他がスタンダードツイン・ダブル・シングルです。さまざまの用途のお客さまにご利用いただけるようにしています。スイートは3つのグレードがあり、それぞれ楽しんでいただけるように7部屋デザインが違います。どの部屋も一面ガラス張りの開放感のある広い窓が特徴です。客室・バスルームにそれぞれ昼間は外光が差し込み、夜は高崎の夜景を望むことができます。なかでもプレミアムココスイートは露天風呂、岩盤浴、ミニプールなどを備えた、TOPグレードの客室になっています。

スタンダードクラスの客室はデザイン性だけでなく、機能性、居住性等を考えて設計しています。全ての部屋に床まである外窓を設置、ベッドルームに入る手前の引戸は開閉することで開放感・プライバシーを選択することができます。シングルタイプのなかには、より開放感を出すためにユニットバスをやめガラス張りのシャワー・トイレルームにした客室もあります。

―― その他ホテルのおすすめは?

ココグラン高崎内装05 10Fの大浴場です。空間の柔らかさをオリジナルモザイクタイルで表現した女性浴室は、露天風呂や岩盤浴が人気です。群馬県産の石材、木材を使用した力強いデザインの男性浴室は、露天風呂や広々としたサウナが人気です。浴室からは群馬の雄大な景色が望められ、宿泊客のほとんどの方が部屋の浴室ではなく大浴場をご利用になっています。

―― 完成までに苦労したことは?

苦労ではありませんが、着工が2011年の3月初旬でした。その数日後に東日本大震災が起こったのです。高崎市は震度5強の揺れがありました。ホテルのオーナーといろいろ協議して、復興していく過程でホテルは必ず必要とされるはずだから、とにかく頑張ろうということで建設を続けました。1年半後の2012年8月18日に無事グランドオープンできました。いままで数多くのホテル建設に関わってきましたが、このオープンは感慨もひとしおでした。

―― お客さまの評判は?

おかげさまで、ホテルオーナーさまからオープン以来好調に推移していると伺っております。インターネットの主要な予約サイト(楽天・じゃらん)でも高評価をいただき、非常に嬉しく思っています。ビジネスパーソンを初め、友人、カップル、ファミリーまで幅広いお客さまから支持を受けており、数多くのリピーターのお客さまもできたそうです。又、開放感ある2Fレストランのランチも人気で、お客さまが並び待ちするため、2部制にしたそうです。先日、レストランでランチをとったのですが、皆さん空間と地元の旬の食材を楽しんでいらっしゃいましたよ。

―― 今後のご予定は?

これからもお客さまにくつろぎや感動を与えられる空間創りを追求していきたいと思っています。「ホテル ココ・グラン高崎」のような新しいカテゴリーのホテルを創っていきたいですね。“その地域・地方の特色を全面に出したホテル”・・・まだ地方の政令都市にはこのような個性を持ったホテルが少なく、各都市に1店舗づつ展開できたら面白いと思っています。またそのようなホテルには大きな可能性があると思います。

―― 本日はどうもありがとうございました。

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取材日2014年2月10日

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