ハンバーグチェーン「びっくりドンキー」の新業態
「ディッシャーズ」オープン。

ハンバーグチェーン「びっくりドンキー」の新業態 <br>「ディッシャーズ」オープン。

株式会社アレフ 広報室 リーダー  松本 総一郎 様
オペレーションプランニングチーム 作業システム担当  中嶋 義則 様

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「びっくりドンキー」の新業態店舗「ディッシャーズ」とは、どのようなお店なのかを教えてください。

私たちは、ハンバーグがまだ日本であまり広まっていなかった1968年に、びっくりドンキー1号店をオープンしました。それ以来、ハンバーグディッシュを気軽に食べられるお店として全国に展開し、このたび新業態でオープンしたレストランがディッシャーズです。

ハンバーグの枚数やトッピング、ライスの種類や量、サラダなど、自分好みにハンバーグディッシュをカスタマイズできるお店になっています。また、それらの注文はお客さまが端末を通して行い、支払いもご自身で、水もご自身で入れていただくという、完全セルフシステムのレストランとなっています。江ノ島にオープンした店舗が第1号店で、この新宿店が第2号店です

メディアでも話題になっていましたが、来店されたお客さまの実際の反応はいかがですか?

来店されるお客さまを見ていると、みなさん楽しんでくださっているようです。全ての注文をテーブルに備え付けてある、タッチパネル式のセルフオーダー端末から一つひとつ自分で選択し、注文をしていくことに新鮮さを感じていただけているのかなと思います。

そもそも、新業態店舗「ディッシャーズ」をオープンするきっかけは何だったのでしょうか?

びっくりドンキーの業務システムなどの技術を始め、さまざまなノウハウを活用することで、お客さまに喜んでいただきながらも、運用コストを下げることができる店舗を作れないか、という発想からこのプロジェクトがスタートしました。

エンターテイメント性と運用コストの削減をどちらも考えた時に、アルメックスさんのセルフオーダー端末を導入しようという流れになりました。

今後、ディッシャーズの店舗拡大の計画はありますか?

もちろん、あります。社内目標としては、100店舗を考えています。コロナ禍の状況なので、慎重に店舗拡大を進めていければと考えています。

ただ、このような世間の状況を想定せずにディッシャーズブランドの立ち上げを企画してきましたが、セルフオーダーシステムを導入した店舗にしたことにより、対面接客をできるだけ避け、今の社会情勢に合った業態となっています。そこは、このコロナ禍の状況の中で、一つの強みになっているのではないかと思います。

新型コロナウイルスの感染防止のため、店舗オープン時に気をつけた点などを教えてください。

ディッシャーズでは注文も支払いも、お客さまご自身で行っていただく完全セルフオーダーシステムなので、対面接客はほぼありません。その分、セルフオーダー端末などの機器を使っていただくことになるので、毎回店舗では念入りに消毒作業を行っています。

その他には、オープン前の店舗の設計段階から対策を考え、席と席の間にアクリル板を設置したり、セルフオーダー端末でテイクアウトの注文もお受けできるような業態に改良しました。そのような店舗の業態を実現するために、企画がスタートした段階から、アルメックスさんにご相談させていただきました。

まさに、アルメックスと一緒に店舗を作りあげていったということですね。どのように店舗オープンまで進めていったのでしょうか?

最初にご相談させていただいた時は、まだディッシャーズというブランド名も決まっていないどころか、ブランドの詳細がほぼ決まっていなかったと思います。こんな店舗にしたい。こんな業務形態にしたい。そんなイメージで、いろいろと好き勝手要望をお話させていただきました。なので、担当者の方はとても大変だったと思います。

今回、導入されたのはアルメックスのどのシステムですか?

お客さまがお席で注文をするための、セルフオーダー端末。スタッフが注文を管理するための、従業員用管理タブレット。キッチンで注文を表示し、オペレーションなどが表示されるキッチンモニタ。お客さまがご自身でお支払いをしていただく、自動精算機。主にこの4つのシステムを導入しました。これらのシステムは全て連動しています。

アルメックスと相談のうえ、システムの導入を決断されたと思います。
具体的に、まずはキッチンモニタを導入された理由やそれまでの課題を教えてください。

新店舗をオープンするにあたって、スタッフの採用は必要不可欠です。しかし、飲食店は一般的に学生などのスタッフが多いこともあり、入れ替わりが激しい業界。そのため、これまで既存ブランドであるびっくりドンキーで一番苦労していたのは、スタッフへのトレーニングでした。

そのことから、今回運用コストを下げて店舗を運営するには、スタッフのオペレーションや覚えることを極限まで減らし、トレーニングする時間や手間を少なくできないか、というところが課題でした。そこで、アルメックスさんの担当の方のアドバイスを受け、システムの導入を決めました。

キッチンモニタは、どのような仕様になっているのでしょうか?

お客さまがセルフオーダー端末で注文をすると、キッチンにある4つのモニターに反映されるようになっています。ただ単に注文内容を表示するのではなく、スタッフ一人ひとりが何の作業をするのかが、一目でわかるようになっています。ハンバーグを焼いたり、その他の調理時間を計ったりするのに必要なタイマーも連動しているので、すごく便利ですね。

キッチンモニタを導入することで、新人スタッフのトレーニング時間も減りましたし、外国人のスタッフも積極的に対応できるようになりました。

スタッフのトレーニングは、これまでどのくらいの時間がかかっていましたか?
また、キッチンモニタ導入で、その時間に変化はありましたか?

これまでのびっくりドンキーの店舗を例にすると、新人スタッフのトレーニングにはだいたい一人あたり40時間ほどの時間がかかっていました。それが、今回のシステムを導入したことによって、12時間から16時間ほど削減できる結果となりました。導入前は、ある程度トレーニングの時間を減らすことができるだろうと予測していましたが、まさかここまで削減できるとは思いませんでした。

今までもびっくりドンキーでは何度かスタッフが注文を受ける流れを変えようと考えましたが、なかなかその決意が固まりませんでした。今回、思い切ってアルメックスさんに相談して、本当によかったです。

アルメックスのシステムは、飲食店さまのオリジナル仕様にできることが特長の一つ。ディッシャーズ様の場合、セルフオーダー端末に対してご要望は出されましたか?

本当にざっくりとしたイメージの段階で相談したので、セルフオーダー端末の仕様を決めていく時も「お皿の上はハンバーグ、ライス、サラダの三つのエリアに分かれていて、それをお客さまに選んでもらって楽しんでもらいたいんですよね」というような感じでお話したと思います。

そのような声に対して、アルメックスさんは「それならこういう演出をしましょう」というようにいろいろと提案してくださいました。一度に全部お願いするというよりも、アイデアが浮かぶ度に「こんな風にしたい」という要望を出していたのですが、そうすると画面のデザインが崩れてしまったり、他の機能や表示画像との兼ね合いが重要になってきますよね。

アルメックスさんはその度に、「そのような機能を入れたいなら、こちらの機能も変えたほうがいいですよ」「機能が増えてしまうので、画面表示をこのようなレイアウトにしましょう」というように根気よく設計をし直してくれました。

とても大変だったように思いますが、どのくらいの時間をかけてご相談されたのでしょうか?

実は、メニューが決まったのはオープンの3、4ヵ月くらい前でした。ゆっくりと時間をかけられれば良かったのですが、あまり時間をかけられませんでした。それでもアルメックスの担当者の方は、スピーディーかつ親切に相談に乗ってくれました。今では、弊社の社員よりもびっくりドンキーやディッシャーズのメニューには詳しいですよ。社内の略語で話ができてしまうくらいです。

最後に、アルメックスのシステムに対して追加していきたい機能や、今後取り組んでいきたいことなどがありましたら教えてください。

新業態店舗であるディッシャーズをオープンしてまだあまり時間が経っていない段階ではありますが、「こんな機能も追加したい」というような考えがいろいろとあります。やはり、実際に店舗を運営していく中で気づいていくことが多くありました。

これから先、店舗を運営しながら、お客さまにより満足していただくサービス、スタッフの負担を減らすためのシステムをアルメックスさんと共に開発し、びっくりドンキーの新たなブランドとしてみなさまに愛されるようなお店になったら嬉しいですね。