リーダーインタビュー

グループ内連携を強化して
付加価値あるソリューションを広範囲に提供

執行役員 山下 一成

常務執行役員 マーケティングセールス本部副本部長 山下 一成

ニーズと社会の変化を的確に捉え
新たな事業機会を見つけ出す

受付や精算業務の自動化ニーズはどのように変化していますか。

アルメックスのミッション「テクノホスピタリティ」の観点から見ると、かつては自動受付機や自動精算機によって接客を機械化することに対して一定の抵抗感があり、ホテルもゴルフ場も、利用者への対応を自動精算機に任せることによってサービス評価とホスピタリティが低下するという考えがありました。しかし、施設の利用者側では機械化の利便性などが評価され、そのトレンドのなかで施設のニーズも着実に高まってきたと感じます。顧客とユーザーの両方が、「機械は味気ない」という感覚から「対面接客を希望して並ぶより機械のほうが良い」と実感を伴いながら考えるようになりました。

アルメックスのKIOSK端末はその期待に応えることができます。

常務執行役員 マーケティングセールス副本部 山下 一成

そうですね。すでにホテル向けの自動精算機では当社がトップレベルのシェアを持ち、ゴルフ場においても全国約2,100コースのうち510コース超で当社の製品が活躍しています。この実績は私たちが期待に応えてきたことの結果だと考えています。
一方では、外食産業、動物病院、温浴施設などの業界でも自動精算機を中心とするニーズも高まりつつあります。これら業界はまだ全国の営業部隊を組織していませんが、スタートアップに近い形で事業化を見据え、ゴルフ場向け事業を立ち上げたスキームを応用しながら、これから本格的な立ち上げを実現していきたいと考えています。

非対面・非接触のニーズはこれからどう変化していきますか。

各業界で人手不足が深刻化していく中で、非対面・非接触のニーズはコロナ禍の時とは少し変わってきています。顧客である施設においても、従来は人手不足対策と人件費削減の手段として捉える側面がありましたが、今は人がやらなくても良い業務を機械化し、スタッフには人にしかできない業務に携わるようにするオペレーションの変革に重点を置くようになりました。こうしたことからも、自動精算機などのソリューションはDXを取り入れたさらなるオペレーション進化に必要な対応となりました。

少し先を見ると、モバイル決済が普及すれば従業員が精算業務にも携わる必要がなくなり、計算ミスのトラブルもさらに減ります。そこにもDX推進を通じた当社の事業機会があります。

変化に合わせてアルメックスの事業モデルも変化させていく必要がありますね。

そう思います。モバイルであらゆることができるようになると、自動精算機のニーズは下がります。電車のタッチ決済が浸透したことによって駅の券売機が減ったように、すぐにではないにしても、私たちの提供価値も自動精算機などハードウェアの提供から、モバイル決済を前提とするソフトウェア提供へと軸足が変わっていくでしょう。その領域でいかに高付加価値のソリューションを提供できるかが今後は重要な戦略になります。

ユーザーと施設の接点を簡素化し、利便性を高めるという点では、マイナンバーカードにさまざまな個人認証を集約していく流れも当社にとっては、大きなビジネスチャンスです。当社は医療機関向けに「マイナタッチ」を提供していますが、今後は異業種の施設でもマイナンバーカードの活用が進んでいくでしょう。とくにマイナンバーカードの普及と浸透は国策ですので、テクノホスピタリティの観点でエンドユーザーに目を向けるだけではなく、国策主導の社会的な変化の中にも当社の事業機会や成長機会があると考えています。

川上から現場まで網羅する
バランスの取れた営業力を発揮

テクノロジーの進化と社会の変化を追い風にしていくために、アルメックスにはどのような強みがありますか。

常務執行役員 マーケティングセールス副本部 山下 一成

USEN&U-NEXT GROUPの中で見ると、当社には営業の仕組みに特徴があります。有線放送を例にすると、現在においてはパートナーとの情報連携を重要としていますが、数年前までは営業担当者の直販が基本で各店舗や開店前の店舗を開拓しながら契約を増やしていました。一方、当社の営業は、レジャーホテルについては直販が主体ですが、その他の業界に向けた営業は、当初からゴルフ場なら基幹システム、医療機関なら電子カルテメーカー等といったシステム構成の心臓部を握る企業をパートナーとしながら、彼らが提供するシステムに付加価値をアドオンする形で顧客を開拓しています。テクノロジーの進化や社会の変化といった大きなトレンドに乗る事業を展開していくうえで、メーカーに近い場所で川上からソリューション提供に関われることは大きな強みです。
当社はソリューションの企画や開発を含めて一気通貫の事業モデルを特徴としていますので、川上営業のみならず直接営業によって得た情報をビジネスクリエーション部門や開発と共有し、さらにはマーケティングによって各業態の市場をリサーチしながら新しいソリューションを作り出していくプロセスを強化していくことも重要です。顧客の声やオペレーションの実態を踏まえながら、顧客に望まれている製品やサービスを先回りして提供して行くことは、今後の当社の成長につながる重要な点だと考えています。

提供価値を高めていくために取り組んでいく課題を教えてください。

常務執行役員 マーケティングセールス副本部 山下 一成

コロナ禍を機に非対面・非接触のニーズが増えていること、一気通貫で顧客のニーズに応えていくこと、そして新規顧客を視野に入れた営業展開を推進していくといった点では、リソース不足が課題です。私たちの顧客である施設が人手不足の課題を抱えているように、じつは私たちにとってもリソースの確保は重要な課題です。

リソース不足解消に向けた施策はありますか。

当社にとって大きなメリットはUSEN&U-NEXT GROUPであることです。グループ会社ごとに扱っている製品やサービスは異なりますが、顧客の業界などで見ると重なる部分も多々あり、例えば、有線放送を契約いただいているゴルフ場に当社がICTソリューション等を提案するといった機会も多くあります。すでに顧客リストを共有しながらの一部共同営業に着手していますが、今後はこの取り組みをグループ全体に広げていくことで既存顧客のフォローや新規顧客の開拓に必要なリソースを補完していくことができると考えています。

グループ内シナジーの強化はアルメックスを含むグループ各社の成長にも後押しになりますね。

そうですね。以前はグループ各社と別の場所にオフィスを構えていたためグループ内のコミュニケーションを活性化するためには電話やチャットなどを使う必要がありました。USEN&U-NEXT GROUPとなってからは各社のオフィスを統合するなどして物理的な面でも協業が生まれやすくなってきています。今後はグループ内のさらなるシナジーの創出とグループとしてのスケールメリットを高めていきたいと考えています。

特集コンテンツ一覧へ戻る

リーダーインタビュー

ゴルフ場向け製品

ゴルフ場専用自動精算システム、クレジット専用精算機、自動チェックイン受付システムなど

外食・小売・他業界向け製品

テーブルオーダー端末(オーダリングシステム)、店舗運営管理システムなど

KIOSK工房

用途、目的に合わせたオリジナルKIOSK端末の開発相談窓口